この案件について教えて下さい。

藤沼:現在入社4年目の、ほぼ一人で仕事を完結する事ができる伊深君が担当した歯科医院です。

今回、お客様との顔合わせからお引き渡しまで伊深君主体で案件を取りまとめ、僕は一歩引いて伊深君のアシストをするスタイルで進めました。

伊深:今回、物件決定までいくつか物件が変わったので、その都度現場調査に出向く事になったのですが、最終的には良い物件でお話がまとまりました。

先生とのお付き合いは通常より長くお引き渡しの10ヶ月くらい前から始まったので、しっかりとコミュニケーションを取る時間もあり、先生のご希望を伺いながら一緒にイメージを膨らませる事が出来たので、着工後の細かい調整なども相談もしやすかったです。

先生も30代前半とお若く、同世代なのでよりお話しがしやすかったというのもあります。

藤沼:歯科の先生で独立を考える方は30代から40代前半の方が多いので、新卒で入社して4年~5年目位のスタッフとは比較的世代が近く、共通の話題などでコミュニケーションはとりやすいと思います。

伊深:今回の物件選定については、まず先生が作成されている事業計画書をもとに、立地・坪数や家賃・診察ユニットが何台必要か等を選定しました。
そして、候補となる物件が、歯科医院として満足な電気容量や給排水設備・空調換気設備を備えているか、先生の希望する診療ユニット数が確保できるか等を確認し進めました。

藤沼:今回は現場確認する前の下調べ等の準備から全て伊深君がまとめて、僕はその内容に沿って一緒にチェックをすると言った感じでした。

クライアントが望むデザインとは?

伊深:今回の先生が希望されたのは「和風のデザイン」でした。

藤沼:デザインをするにあたってはお客様の趣向をどれだけ聞き出し、感じる事ができるか…

また、話しを合わせて引き出す事ができるか…

それができると、自ずとお客様が求めているイメージを形にできると僕は思っています。

いつも伊深君含めスタッフには、デザイナーとしてお客様のイメージを聞き出すきっかけとして、お客様と「一見どうでもよい良い話」いわゆる「雑談」をする事がとても大切で、その雑談をする為の引き出しを沢山持っている事が大切だよと言う話をしています。

「和風のデザイン」と言われ闇雲に和風のイメージ写真を客様に見せるだけでは、どこかの真似になってしまうし、そもそもお客様の意図から外れている場合もあります。

伊深:一見簡単そうで、それが難しいのでまだまだ自信がもてず、藤沼さんに助けて頂くことが多いです。

藤沼:逆に想像するイメージを言葉で表現する事が苦手なお客様には、ご自身の直感で「良いな」とか「こんなのどうかな?」と思った写真などをどんどん送って下さいと言っています。

「こんなものを作ったらいくらになるんだろう…」などと考えず、「取りあえず写真でもなんでも送って下さい、予算の話はその次です」って言う事もあります。

今回の案件で苦労した事はありますか?

伊深:クリニックビルの4階で現在他のフロアが診療をしている状況での工事だった為、夜間工事での対応になりました。

日中の工事より気を使うので、協力会社さんや先生との現場確認の回数は通常より多かったかもしれません。

藤沼:クリニックビルなので基本歯科医院が入るには良い物件だったのですが、電気容量が足りない等、少々ネガティブな条件もありその部分については、伊深君が電気工事業者さんと現地確認と打ち合わせをし、対応策を練り「こうしたら歯科の開業が可能ですよ」という要望書を作成した上で、先生と家主との間に入り先生にとって良い条件で入居が出来るよう家主と交渉をしました。

今回の案件で2人の役割は?

藤沼:伊深君が案件担当としてほぼメインで動いてもらいました。

僕は、万が一トラブルがあった時の対応や、協力会社さんなどの打ち合わせ時に僕がいたほうが安心と言う時にだけ参加するようにしていました。

デザイナーとして気を付けていることは?

伊深: まずは、いかにお客様が求めているイメージに寄せられるかを考えます。

もちろん自分で「ああしたいこうしたい」みたいな部分もあるのですが、そこは自分の考えとお客様の意向をバランス良くまとめて提案を考えます。

やっぱりお客様が求めているものを一番大切にしたいと思っています。

藤沼:そこの考え方はとても大事だと思います

伊深:難しいですけれどね。

今回の案件でお客様の反応は?

伊深:すごく喜んでくれました!

先生とのやり取りも多かったぶん関係性も良くて一緒に喜べましたね。

当初は土足で使用する設定で設計をしていたのですが、「あまりにも仕上がりが綺麗なのでスリッパ履きにしました」と、先生がおっしゃっていて、とても嬉しかったです。

藤沼:僕も引渡後に現地確認に行きましたけど、頑張った甲斐あってバランス良くまとまっていました。

チームについて

伊深:藤沼さんのチームに入って4年目ですね、結構長いです。

藤沼:伊深君に関しては少し早いのですが2年目位から、少しずつ各案件のメイン担当として経験を積んでもらい、今では案件規模によっては1人で顔合わせからお引き渡しまで完遂できますし、歯科医院だけではなく美容室等も担当してもらっていて、既にリピートのお客様もいらっしゃいます!

藤沼:チームとしてはどちらかと言うと放任主義かもしれません…

伊深:放任主義と言ってはいますが、チーム各個人それぞれの良さを引き出すのが上手く、その人に合わせた指導だったり業務の割り振りだったりをしてくれます。
自分もやる気にもなるし、やりたい事にも「チャレンジしてくれば!」と言ってくれ、「何かあった時は自分がいるのだからまずは経験をしてきな」と背中を押してくれます。

藤沼:伊深君は人と話すのが好きでコミュニケーションをとるのが得意なのと、いろいろと伊深君と話をしていく中で、より良いものが出来るのであれば、自分以外の人が設計やデザインをしたって良いんじゃないか?と言う考え方があったので、将来的にはプロジェクト全体を監修する、マネージメント的な役割を目指してもらいたいと思っています。

ただ、そうなるには現場が全て解っていないと難しいので、今はその目標に向けて実務的な作業を頑張ってもらいたいと思い、いろいろと話し合いをしました。